鳴き砂と僕.

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鳴き砂と僕
 

天気図が、寒気を伴い西高東低になる頃
暗黙の了解のうちに、集まる波乗り屋達
肌寒さに少し震えながら、この沖を見渡せる。

 

小高い丘に車を停めて、朝を待つ
不純物の少無い、その白い砂浜は、歩く度に、
ギュギュっと、鳴き声を上げる白砂が広がる。

 

風が強く細かい砂は、海底のサンドバーを形成し易い為に
それに遥か彼方から旅してきた波が、ヒットして
一つの波としてもりあがる。
そして其処には、
思いも寄らない、絶好のサーフポイント
沖に出来る限られた者達だけの(小国)になる。

 

冷ややかな風が、髪毛を通り抜けて
潮の香り漂い、新鮮な朝が来る前の空気を吸い込む
一気に眠気が飛んで行き、そこには、沖で割れる
波乗り屋達が好む 程よく油を巻き上げる様な
粘り気のある形のいい波が映り込んでいた…

 

 

もう 肌寒さを感じる季節になった…

僕の好きだった 夜明け前の海

何時も 今日の生まれる姿を眺めた小高い丘

ひと気の無い スミレ色の砂浜を歩いて行く

ここは昔と変わらない …

僕には今でも ここは神々が宿る神聖な場所

憂の中 未来への不安

過ぎ去ってしまった日々

やるせ無い想いを駆け巡る思考

沖で割れる 程よい波音が心地よい

涙が一雫 今はもう戻れない …

それでも 沖の小国に少しでも近付こうと…

一歩一歩踏み締める度に 白砂が鳴く そして僕も

自分が歩いてきた足跡を残して…

僕は砂に崩れ落ち大いなる神々に膝間付く…

そして波に宿る神々に 久しぶりに祈りを捧げた

あの時と変わらない潮騒が 胸を締め付ける

スミレ色とオレンジ色の混じる

飽きることの無い 見慣れた空のコントラスト

今でも 波に悦ぶ僕達の幻が見える気がした…


潮騒/山下達郎

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