雪白夜
聞こえない雪の音に目を覚まし
羽雪の舞い落ちる音を聞こうとしている
壊れかけた胸 僅かな恋の残り香
君を追いかけてた夢の中
そこに君はいる筈もなく…
窓の外を眺めると 君が好きだった雪白夜
積った雪が月の光を白く反射し 心なしか明るい
静の世界で舞い降りてくる
羽雪はあまりに 切なくて…
駆け寄るあなたの靴音さえも 聞こえはしない
私はその雪の平原に あなたの幻を描き始める
私があなたと別々の世界に生きて…
繋がっているのは 残骸に残る君の香りと魂の欠片だけ
ねぇ…どうして君は居なくなったの?
生きていれば…少しは笑ったり 温かくもなるよ …
そして また…雪白夜も一緒に眺められたのに…
その雪の平原に あなたの幻も描かずに済んだのに…
もう一度…逢いたくて… 今夜はやけに白いよ…